社会保険料計算ツールの使い方
この社会保険料計算ツールは、会社員の給与計算や人件費見積もりでよく確認する健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料をまとめて概算します。給与明細の控除額を確認したい個人、採用条件や賞与支給時の会社負担を確認したい人事・経理担当者のどちらにも使えるよう、本人負担と会社負担を分けて表示します。
1. 標準報酬月額を入力
給与明細や資格取得時決定、定時決定の標準報酬月額が分かる場合はその金額を入れます。分からない場合は、月給、固定手当、通勤手当を含めた月額を近い目安として入力します。
2. 賞与と年齢区分を選ぶ
賞与にも社会保険料がかかります。40歳以上65歳未満の場合は介護保険料も加算されるため、年齢区分を正しく選んでください。
3. 料率を確認して調整
健康保険料率は都道府県や健康保険組合で変わります。協会けんぽ以外の加入先や年度違いで計算する場合は、料率欄を上書きしてください。
社会保険料の基本計算式
毎月の健康保険料 = 標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2
毎月の厚生年金保険料 = 標準報酬月額 × 18.3% ÷ 2
賞与の社会保険料 = 標準賞与額 × 各料率 ÷ 2
健康保険、介護保険、厚生年金は原則として本人と会社で折半します。雇用保険は事業区分により、労働者負担率と事業主負担率が異なります。
入力例:月給30万円・賞与60万円の場合
| 項目 | 入力例 | 計算上の扱い |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | 300,000円 | 毎月の健康保険料、厚生年金保険料の基礎にする |
| 年間賞与額 | 600,000円 | 標準賞与額として賞与分の社会保険料を概算 |
| 年齢区分 | 40歳以上65歳未満 | 介護保険料を加算する |
| 雇用保険区分 | 一般の事業 | 労働者負担率と事業主負担率を分けて計算 |
本人負担と会社負担の違い
給与明細に表示される社会保険料は、主に本人負担分です。一方、会社は給与明細に載らない会社負担分も支払っています。採用時の人件費を見積もる場合は、額面給与だけでなく、健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険の会社負担も含めて見る必要があります。
たとえば標準報酬月額30万円の場合、厚生年金保険料率18.3%の本人負担は月27,450円、会社負担も同額の月27,450円が目安です。健康保険料と介護保険料も同じく折半で考えるため、従業員の手取り計算と会社の人件費計算では見るべき合計額が変わります。
社会保険料計算で間違いやすい点
| 確認ポイント | よくあるミス | 正しい見方 |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | 実際の支給額に単純に料率を掛ける | 社会保険は標準報酬月額等級を使うため、給与額と完全一致しない |
| 通勤手当 | 課税されないから社会保険にも含めない | 通勤手当は原則として標準報酬月額の算定に含める |
| 介護保険 | 全年齢に同じ料率をかける | 40歳以上65歳未満の被保険者に介護保険料がかかる |
| 賞与 | 毎月の給与だけで年額負担を見積もる | 賞与にも標準賞与額をもとに社会保険料がかかる |
| 雇用保険 | 健康保険や厚生年金と同じく折半する | 雇用保険は事業区分ごとに本人負担率と会社負担率が違う |
2026年度以降に確認したい料率変更
2026年度以降は、健康保険料率や介護保険料率だけでなく、医療保険料とあわせて徴収される子ども・子育て支援金の動きも確認が必要です。このツールでは初期値を全国平均の目安にしていますが、実際の健康保険料率は都道府県支部や健康保険組合で異なります。給与計算では、加入先が公表する年度別の保険料額表を使い、料率だけでなく標準報酬月額等級、賞与の上限、端数処理もあわせて確認してください。
雇用保険料率も年度ごとに改定されることがあります。令和8年度の一般の事業では、労働者負担率を0.5%、事業主負担率を0.85%として試算していますが、農林水産・清酒製造、建設の事業では料率が異なるため、事業区分の選択を間違えないことが重要です。
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参考にした公的情報
健康保険料率は全国健康保険協会の保険料率、厚生年金保険料は日本年金機構の厚生年金保険料額表等、雇用保険料率は厚生労働省の雇用保険料率についてを確認してください。年度や加入先によって料率が変わるため、最新の公表値を必ず確認しましょう。