年末調整 所得控除 令和7年分以降

給与所得控除後の金額とは?源泉徴収票の見方と計算方法【令和7年分以降】

2025年7月9日 | 最終更新:2026年8月13日 | 読了時間:約8分 | 給与計算専門家

源泉徴収票や年末調整で見る「給与所得控除後の金額」は、給与収入から給与所得控除を差し引いた後の給与所得です。令和7年分以降は給与所得控除の最低額などが見直されているため、支払年分に対応する国税庁資料を確認し、基礎控除や扶養控除を差し引いた後の「課税所得」と混同しないことが大切です。

源泉徴収票の給与所得控除後の金額を確認するための編集図
給与収入から給与所得控除を差し引くと、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を確認できます。
この記事で分かること:
  • 給与所得控除後の金額と課税所得の違い
  • 各種所得控除の種類と計算方法
  • 令和7年分以降の控除確認ポイント
  • 実務での計算手順と注意点

給与所得控除後の金額とは何か

給与所得控除後の金額とは、給与や賞与などの支払金額から、会社員向けの必要経費にあたる給与所得控除を差し引いた金額です。源泉徴収票では「支払金額」の右側に表示され、年末調整や確定申告で給与所得を確認する基礎になります。

計算式

給与所得控除後の金額 = 給与収入 - 給与所得控除額

年末調整では、この金額から基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除などの所得控除を差し引き、課税所得金額を求めます。つまり「給与所得控除後の金額」と「所得控除後の課税所得」は別の段階の金額です。

給与所得控除後の金額 早見表(令和7年分以降)

給与所得控除額は給与収入に応じて決まります。令和7年分以降の給与所得控除は最低控除額などが見直されているため、下表は確認の入口として使い、最終的には支払年分の国税庁の表で照合してください。

給与等の収入金額 給与所得控除額の考え方 確認ポイント
190万円以下 最低65万円 令和7年分以降の最低控除額を確認します。
360万円以下 収入金額に応じた計算式 端数処理で差が出るため、国税庁の表か計算ツールで確認します。
660万円以下 収入金額に応じた計算式 源泉徴収票の支払金額から給与所得を逆算しやすい範囲です。
850万円超 控除額の上限に注意 所得金額調整控除の対象になる場合があるため、年末調整書類も確認します。

正確な控除額は、支払年分に対応する国税庁の給与所得控除表で確認してください。年末調整の検算には 年末調整 所得金額計算ツール も使えます。

主な所得控除と令和7年分以降の確認ポイント

年末調整で適用される主な所得控除には基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除などがあります。控除額や所得要件は年分・所得区分で変わるため、固定の数字だけで判断せず、該当年分の国税庁資料を確認します。

基礎控除

令和7年分以降:

  • 合計所得金額に応じて控除額を確認
  • 年分別の国税庁資料で適用区分を確認
  • 給与所得控除後の金額とは別の段階で差し引く

控除額は合計所得金額と支払年分で変わるため、令和7年分以降は国税庁の該当資料で確認します。

配偶者控除

確認する条件:

  • 配偶者の合計所得金額
  • 納税者本人の合計所得金額

令和7年分以降は、配偶者の合計所得金額が58万円以下の場合が要件の一つです。納税者本人の合計所得金額により控除額が変動します。

扶養控除

確認する条件:

  • 扶養親族の年齢区分
  • 扶養親族の合計所得金額
  • 同一人物の重複申告がないか

社会保険料控除

控除額:

支払った社会保険料の全額

  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 国民年金保険料等

給与所得控除後の金額から課税所得までの計算手順

実際の年末調整における所得控除後の金額の計算手順を、具体例を用いて解説します。

計算例:年収500万円の会社員の場合

前提条件

  • 年間給与収入:500万円
  • 配偶者:あり(専業主婦)
  • 扶養親族:子ども1人(20歳)
  • 社会保険料:年額75万円
  • 生命保険料:年額12万円

計算結果

  1. 給与所得:356万円
    (500万円 - 給与所得控除144万円)
  2. 基礎控除:該当年分・所得区分の額
  3. 配偶者控除:要件を満たす場合の額
  4. 扶養控除:年齢区分と要件に応じた額
  5. 社会保険料控除:75万円
  6. 生命保険料控除:4万円
課税所得:356万円 − 適用する所得控除の合計
控除額は支払年分と所得区分によって変わります。

令和7年分以降の税制・控除確認ポイント

令和7年分以降の年末調整では、給与所得控除の最低額などが見直されています。令和8年分を確認する場合も、支払年分に合う国税庁の資料を使い、前年の表をそのまま流用しないことが重要です。

確認すべき主な変更点

  • 給与所得控除:令和7年分以降は最低控除額65万円、上限195万円を確認
  • 基礎控除・各種所得控除:合計所得金額や年齢などの適用区分を確認
  • 源泉徴収票:支払金額と給与所得控除後の金額を別欄として照合
  • 年末調整:控除証明書、扶養親族の要件、支払年分を確認

給与所得控除後の金額を確認するだけなら、まず給与収入から給与所得控除を差し引きます。その後の基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除などは、該当する年分と所得区分の資料に沿って別に差し引いてください。

実務での注意点とポイント

年末調整で所得控除後の金額を正確に計算するための実務上の注意点をご紹介します。

よくある間違い

  • 扶養親族の重複計上
    複数の扶養者で同一人物を扶養親族として申告
  • 所得要件の確認不足
    配偶者や扶養親族の所得金額の確認漏れ
  • 控除証明書の添付忘れ
    生命保険料控除等の証明書類の確認不足
  • 年齢要件の誤り
    特定扶養親族や老人扶養親族の年齢判定ミス

正確な計算のコツ

  • 申告書の記載内容確認
    従業員から提出された申告書の記載内容を詳細にチェック
  • 所得金額の正確な把握
    配偶者・扶養親族の所得を源泉徴収票等で確認
  • 控除額の上限確認
    各種保険料控除の上限額を正確に適用
  • 計算ツールの活用
    当サイトの計算ツールで検算を実施

計算の効率化

所得控除後の金額の計算を効率化するために、以下のツールをご活用ください:

給与所得控除後の金額に関するFAQ

同じではありません。給与所得控除後の金額は給与収入から給与所得控除を差し引いた給与所得です。そこから基礎控除や扶養控除などを差し引いた後の金額が、所得税を計算する課税所得になります。

源泉徴収票では「支払金額」の近くに「給与所得控除後の金額」という欄があります。支払金額、所得控除の額の合計額、源泉徴収税額と並べて見ると、年末調整後の流れを確認できます。欄全体の読み方は 源泉徴収票の見方 も参考にしてください。

給与所得控除は給与収入から給与所得を求めるための控除です。基礎控除は、給与所得などを合計した後に差し引く所得控除です。控除される順番が違うため、両方を同じ控除として足し引きしないようにしましょう。

まとめ

給与所得控除後の金額は、年末調整において所得税額を計算する前の重要な基礎となります。令和7年分以降は、給与所得控除と各種所得控除を分け、該当年分の資料で確認しましょう。

重要ポイントのまとめ

  1. 給与所得控除は令和7年分以降の最低額・上限と収入区分を確認
  2. 配偶者控除・扶養控除は所得要件と年齢要件を正確に確認
  3. 社会保険料控除は支払った保険料の全額が控除対象
  4. 各種保険料控除には上限額があることに注意
  5. 年末調整 所得金額計算ツールを活用して効率的かつ正確な計算を実施

正確な年末調整は従業員の税負担に直接影響するため、最新の法令に基づいた計算を心がけることが重要です。不明な点がある場合は、税務署や税理士にご相談ください。

参考:国税庁の 給与所得控除、年末調整関係資料、源泉徴収票の記載要領を確認しながら作業してください。

関連記事・ツール

給与所得計算ツール

給与収入から給与所得控除後の金額を自動計算

給与所得税計算機

所得控除後の金額から所得税額を詳細計算

実務能力検定ガイド

給与計算実務能力検定の対策と学習方法

給与計算ツール

基本給から手取り額まで総合的に計算

執筆者情報

給与計算専門家チーム

税理士・社会保険労務士監修のもと、最新の法令に基づいた正確な情報をお届けしています。給与計算実務経験20年以上の専門家が執筆・監修を行っています。

所得控除の計算を簡単・正確に

当サイトの計算ツールを使って、年末調整の所得控除後の金額を正確に計算しましょう

関連記事

年末調整・給与計算に関するその他の記事

準備中

給与計算実務能力検定 過去問攻略法

検定試験の過去問題を分析し、効率的な学習方法をご紹介します。

実務能力検定 過去問

近日公開予定

準備中

給与計算の法改正まとめ

給与計算関連の法改正を分かりやすく解説します。

法改正 法改正

近日公開予定

準備中

社会保険料計算の実務ポイント

健康保険料、厚生年金保険料の正確な計算方法を詳しく解説します。

社会保険 実務

近日公開予定

最新情報をお届け

給与計算の最新情報や法改正情報、実務に役立つノウハウをメールでお届けします。

お客様の個人情報は適切に保護され、スパムメールは送信いたしません。